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第10回鉄骨加工雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社塚本鉄工所、更新担当の中西です。

 

~確認事項~

ということで、今回は、鉄骨加工工事における設計から施工までの「事前確認事項10選」を、現場経験をふまえて解説します♪

 

鉄骨工事は、「建物の骨組み=構造そのもの」をつくる極めて重要な工事。
しかし、その品質と安全、工程のすべては、実は“施工前の確認”によって左右されていると言っても過言ではありません。


鉄骨加工工事とは?──加工精度が構造物の信頼を決める


鉄骨加工工事とは、設計図に基づき、H形鋼や角鋼管などの鋼材を切断・孔あけ・溶接・組立し、現場で建方できる状態に仕上げる工事です。

加工の段階で1mmのズレがあれば、それは建物全体に“ひずみ・接合不良・耐震性能低下”などの深刻な影響をもたらします。

だからこそ、「事前確認の徹底=品質確保の第一歩」なのです。


鉄骨加工工事における事前確認事項《10の重要ポイント》


✅ ① 設計図と製作図の整合性チェック

  • 柱・梁・ブレースなどの部材位置と寸法は合っているか?

  • プレートのサイズ、ボルト孔位置、溶接記号が明確か?

  • アンカーボルト配置や基礎との取り合いに矛盾はないか?

📐 設計図だけで加工するとミスが出やすい。製作図(工作図)の正確さが鍵です。


✅ ② 鋼材の規格・材質・等級の確認

  • 使用する鋼材(SS400/SN490/SM490など)が設計通りか?

  • 板厚・断面形状・長さの確認

  • 高層・耐震建物の場合、SN材(溶接性に優れた材)が指定されていることも

🧾 材料ミルシート(材質証明書)の整合性確認は、検査や瑕疵責任に関わります。


✅ ③ ボルト・溶接仕様の確認

  • 高力ボルト(F10T/トルシア型)の規格と本数

  • 溶接長さ・脚長・位置(全周/片側)などの溶接設計の明記

  • 溶接部の非破壊検査(超音波探傷 UT、浸透探傷 PT)の範囲確認

🛠️ 現場溶接ではなく工場内溶接を優先する設計にすることが、精度と安全性の面で有利です。


✅ ④ 製作順序・建方工程との整合

  • 重量部材の搬入順、組立順、建方ローテーションの確認

  • 仮ボルト・建て起こし金物・クレーン計画との連携

  • 狭小地や都市部では、搬入制限や時間制限があるため要注意

🚧 加工が終わっても「運べない・建てられない」では意味がない。工程とのリンクが重要です。


✅ ⑤ 検査体制と品質管理ルールの確認

  • 加工後の自主検査/第三者検査/発注者検査の内容とタイミング

  • 材料受入・切断・孔あけ・組立・塗装・出荷の各段階での記録保存

  • 記録媒体(写真/報告書/管理表)の形式確認

📋 全件検査が必要か、抜き取り検査でよいかなど、契約書・仕様書に準じて確認しましょう。


✅ ⑥ 錆止め・塗装・防火処理の有無と仕様

  • 防錆処理は亜鉛めっき・ジンクリッチ塗装などの指定あり?

  • 塗装の塗膜厚・回数・乾燥時間の仕様確認

  • 耐火被覆処理(吹付けロックウール・耐火塗料)との関係

🎨 鉄骨は「むき出し」では使えない。仕上げ材との納まりや塗装工程との連携も設計時に検討すべきです。


✅ ⑦ 運搬・搬入条件の確認

  • 最大長さ・重量により特殊車両通行許可が必要か?

  • 夜間搬入やクレーン使用の有無

  • 現場仮置きスペース・吊り上げ順の確認

📦 「加工精度」がいくら良くても、現場に運べなければ工程は破綻します。


✅ ⑧ 現場建方に必要な付属部品の確認

  • 仮設材、建て起こし用チェーン、スペーサーの準備

  • クレーン接続金具、玉掛け位置の明示

  • 鉄骨建方計画(安全帯使用・足場計画との連携)

👷‍♂️ 「設計が終わったら終わり」ではない。現場の段取りまで設計に落とし込むのがプロの仕事です。


✅ ⑨ トラブル時の対応手順と責任範囲

  • 図面変更・追加工・溶接不良時の再加工手順

  • 発注者・設計者・施工者の責任区分と承認フロー

  • 再納品時の工程影響と費用負担の取り決め

📌 リスクを「ゼロ」にするのではなく、起きたときの対処を想定しておくことが重要です。


✅ ⑩ 書類提出・報告義務の確認

  • 検査報告書、溶接記録、写真帳、ミルシートの提出期限

  • 国交省や建築基準法に基づく中間検査・完了検査対応書類の整備

  • 電子納品(PDF・CAD・写真)形式への対応有無

📝 デジタル対応も進む中、書類整備力は“施工力の一部”とみなされる時代です。


「確認」がある現場には、「信頼」と「品質」がある


鉄骨加工工事は、材料→加工→出荷→建方と進む中で、後戻りができない一発勝負の連続です。

だからこそ、「施工が始まる前」にどれだけ準備できているかが、工事全体の成否を分ける最大のポイントになります。

  • 図面と製作内容の整合性

  • 材料の品質と入荷確認

  • 現場との情報共有と建方手順の明確化

そのすべてが、“設計だけでは見えないリスク”を先に潰す力になります。

 

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第9回鉄骨加工雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社塚本鉄工所、更新担当の中西です。

 

~設計~

ということで、鉄骨加工工事における設計の役割・工程・注意点・最新動向までを、現場視点と設計者目線の両面から深く掘り下げてご紹介♪

 

【鉄骨加工工事の品質は設計で決まる】

建物を支える“骨”を正確に組み上げるための鉄骨設計とは?

鉄骨構造は、鉄という強靭な素材を用いて、建物の「骨組み=構造躯体」を形成します。
その重要性ゆえに、1ミリのズレが建物全体の精度や安全性を左右する極めて精密な工程が求められます。

そして、この精度を支えているのが「設計」の力。


鉄骨工事における「設計」とは何をするのか?


■ 設計=「図面を描くだけ」ではない

鉄骨工事における設計は、ただ構造図を描くことではありません。
その役割は多岐にわたり、以下のような要素が含まれます:

  • 構造設計図を基にした製作可能な加工図の作成(製作図・詳細図)

  • 部材の材質・断面形状・溶接仕様・接合方法の選定

  • 建物の形状・用途・荷重条件に応じた強度・剛性の確保

  • 製作・運搬・現場建方の施工性・安全性の配慮

📐 設計段階での判断が、現場作業のスムーズさや建物全体のコスト、精度、耐久性に大きく関わってきます。


鉄骨設計の主なプロセスと設計図面の種類


✅ ① 基本設計(構造設計)

  • 建築設計から与えられた建物形状・階数・用途をもとに、構造形式・柱や梁のサイズを決定

  • 地震・風圧・積雪などの荷重条件に基づく強度計算(構造計算)を行う

  • 使用鋼材(SS400、SN490、SM490など)と接合方式(溶接 or 高力ボルト)を設計

📘 この段階では「安全かつ経済的な構造計画」が最重要となります。


✅ ② 実施設計・構造図作成

  • 柱・梁・ブレースの位置と断面

  • 各部材の接合部ディテール(仕口・プレート・溶接長さなど)

  • アンカーボルトの位置・ベースプレートの厚み・基礎との取り合い

📏 図面化された内容は、鉄骨ファブリケーターが製作図を作るための基準となります。


✅ ③ 製作図(工作図・部材図・組立図)の作成

構造図を基に、実際に工場で鉄骨を製作するための詳細図面を作成します。

  • 部材図:H鋼・角鋼管・チャンネルなど各部材の長さ・加工寸法

  • 組立図:梁と柱の接合位置、ボルト孔の配置、溶接記号

  • 配置図:現場での鉄骨の組立順序・部品番号・建方手順の基礎

📐 製作図には「0.1mm単位の寸法精度」「溶接方法」「孔明け位置」などが厳密に記載されます。


設計時に押さえておくべき5つの重要ポイント


✅ 1. 溶接設計と応力伝達の理解

  • 溶接長不足や配置ミスにより、応力が集中し破断のリスクが高まる

  • 高力ボルト併用部との関係を把握し、合理的な接合ディテール設計が必要

🛠️ 「どの方向からどの力がかかるか」を理解して、設計に落とし込むことが肝心です。


✅ 2. 建方(現場組立)の施工性を意識した設計

  • 重量バランスのとれたユニット設計

  • ボルト位置やプレート形状を現場作業者の手順・姿勢で考える

  • 仮ボルト位置・建て起こし金物の干渉有無などを図面で確認

👷‍♂️ 設計は「描くこと」ではなく、「現場を動かすための準備」です。


✅ 3. 部材製作の合理性(加工性)を考慮する

  • 曲げ・切断が難しい形状/穴あけが密集したパターンの回避

  • 既製品鋼材サイズに合わせた最適寸法

  • 現場溶接より工場溶接で完了できる設計が高品質

📦 設計段階で製作工場の声を取り入れると、加工コスト削減と精度向上が同時に実現します。


✅ 4. 熱伸縮・地震動などの変形への配慮

  • 高さ10m超の鉄骨柱は熱による伸縮(1mm~数mm)を想定

  • 制振構造・耐震構造ではブレース配置や減衰装置設置の余裕寸法を設計に反映

📐「動かない構造」ではなく、「適切に動いて壊れない構造」を設計することが求められます。


✅ 5. 建築設計・他工種との調整(納まり設計)

  • スラブ・外壁・設備配管との干渉チェック

  • ファイヤーストップ/防火区画の納まり確認

  • サッシ開口や階段・エレベーターピットとの鉄骨接合納まり

📋 鉄骨設計は建築全体の「調整役」でもあるという自覚が必要です。


鉄骨設計の最新動向と技術トレンド


◆ BIM(Building Information Modeling)の活用

  • 3Dモデル上で部材の接合・干渉チェックが可能

  • 製作図・積算・工程管理まで連携したトータル設計が主流に

  • 現場とのデータ共有により、設計変更のスピードが劇的向上

💡 「図面」から「データモデル」へ。設計者と施工者の垣根を越える時代です。


◆ SDGs・環境配慮型設計

  • 軽量化設計による資源削減

  • 鉄のリサイクル特性を活かした脱炭素建築への対応

  • 施工廃材削減を前提とした設計

🌱 構造設計も“環境配慮の時代”に突入しています。


鉄骨設計とは、「未来の安全と施工性」をつくる仕事

鉄骨加工工事における設計は、
「建物が倒れないように設計する」だけではなく、
工場が作りやすく、現場が組み立てやすく、安全に運用できるように設計する」という、極めて多面的な業務です。

  • 数字の裏にある“人”の作業を考える

  • ディテールの先にある“構造全体”を見据える

  • 設計図が、現場と建物の“言葉”になる

それが、私たちが大切にしている「鉄骨設計の本質」です。

 

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第8回鉄骨加工雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社塚本鉄工所、更新担当の中西です。

 

耐久性

ということで、鉄骨の耐久性を高めるための加工技術、耐久性に影響を与える要因、長寿命化のための対策 について詳しく解説します♪

 

鉄骨は、建築・土木構造物の骨組みとして使用される重要な材料 であり、耐久性が求められます。適切な鉄骨加工やメンテナンスを施すことで、数十年、場合によっては100年以上使用できる建築物を実現することが可能 です。しかし、環境要因や経年劣化による錆や変形 などのリスクもあり、適切な対策が必要となります。


1. 鉄骨の耐久性とは?

鉄骨の耐久性とは、外部環境や荷重による影響を受けても、長期間にわたり強度を維持し、建物の安全性を確保する性能 を指します。

適切な防錆処理を施せば、50年以上の耐用年数を確保できる
高温・低温・湿度・化学物質などの影響を考慮した設計が重要
適切な施工と定期的なメンテナンスを行うことで、耐久性を向上できる

📌 耐久性の高い鉄骨構造は、建物の安全性と資産価値を向上させる!


2. 鉄骨の耐久性に影響を与える要因

(1) 錆(腐食)

鉄骨の最大の敵は錆(腐食) です。錆が進行すると鉄骨の強度が低下し、建物の耐久性に悪影響を及ぼします。

原因
酸素と水分の接触による酸化反応(赤錆)
塩害(海沿い地域)による腐食の進行
化学薬品・酸性雨などの影響

対策
亜鉛メッキや防錆塗装を施し、錆の発生を抑制
定期的な点検と塗り替えによる保護
湿気の多い環境では換気を確保し、結露を防ぐ

📌 鉄骨の錆対策は、建物の寿命を延ばす最も重要なポイント!


(2) 荷重と応力

鉄骨は、建物の重量・風圧・地震の揺れなどの荷重や応力を受け続ける ため、適切な設計と加工が必要です。

影響を受ける要因
長期間の荷重で疲労破壊が発生することがある
繰り返しの荷重(地震・風)による応力集中
接合部の溶接強度が不十分だと、破断のリスクが高まる

対策
鉄骨のサイズや形状を適切に設計し、過剰な負荷がかからないようにする
応力集中が発生しないよう、溶接部の形状や補強方法を工夫する
耐震補強を施し、地震時の荷重を分散させる

📌 荷重計算と適切な補強が、鉄骨の耐久性を大幅に向上させる!


(3) 高温環境(火災)

鉄骨は強度が高いものの、高温環境にさらされると強度が低下 する特徴があります。

火災時の影響
550℃以上で降伏強度(耐荷重性能)が半減
600~700℃になると、鉄骨が変形し、構造の崩壊につながる

耐火対策
耐火被覆(耐火塗料・モルタル・耐火ボード)を施す
スプリンクラーを設置し、初期消火を徹底

📌 鉄骨の耐火処理は、高温環境での耐久性向上に不可欠!


3. 鉄骨の耐久性を高める加工技術

(1) 防錆処理(メッキ・塗装)

亜鉛メッキ(溶融亜鉛めっき) → 錆びにくく、長期間の耐久性を確保
エポキシ塗装 → 耐候性が高く、屋外環境でも錆を防ぐ
フッ素塗装 → 高耐久で、メンテナンス頻度を減らせる

📌 鉄骨を長持ちさせるためには、防錆処理の選択が重要!


(2) 高精度な溶接加工

ロボット溶接 → 均一な仕上がりで、強度のバラつきを抑える
TIG溶接 → 高品質な仕上がりが求められる部分に適用
半自動溶接(MIG/MAG溶接) → 鉄骨構造の主要な溶接方法

📌 溶接の品質が鉄骨の耐久性を左右する!適切な技術選定が重要!


(3) 耐震補強

ブレース(筋交い)の設置 → 水平方向の揺れを軽減
制震ダンパーの導入 → エネルギー吸収機構で耐震性を向上
鉄骨の接合部補強 → 地震時の破損リスクを低減

📌 耐震対策を施すことで、鉄骨構造の耐久性と安全性が向上!


4. 鉄骨の長寿命化のための維持管理

長期間使用するためには、定期的な点検・メンテナンスが不可欠です。

1年ごとの点検 → 錆や塗装の剥がれ、変形がないか確認
5年ごとの補修 → 塗装の塗り直しや接合部の補強
大規模改修(20~30年) → 耐震補強や鉄骨の交換

📌 適切なメンテナンスを施せば、鉄骨の耐用年数を50年以上に延ばすことが可能!


5. まとめ:鉄骨の耐久性を高め、長寿命な建築物を実現!

鉄骨の耐久性には「錆」「荷重」「高温」の影響が大きい
防錆処理(メッキ・塗装)で、腐食を防ぎ長寿命化を図る
適切な溶接・耐震補強を施し、耐久性を向上させる
定期的な点検・メンテナンスを行い、安全な建築物を維持

🏗 適切な鉄骨加工と管理で、耐久性の高い建築・構造物を実現しよう!

 

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第7回鉄骨加工雑学講座

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加工の種類と特徴

ということで、鉄骨加工の種類と特徴、各工程の役割、最新の加工技術や品質管理のポイント について詳しく解説します♪

 

鉄骨加工は、建築物や橋梁、工場設備などの鉄骨構造を支える重要な工程 です。建築や土木工事に使用される鉄骨は、設計に合わせて切断・穴あけ・溶接・組み立てなどの加工を施し、強度・耐久性・施工性を確保することが求められます


1. 鉄骨加工の主な工程とは?

鉄骨加工は、大きく分けて以下の工程で構成されます。

切断加工 → 鉄骨を必要な寸法に切り出す
穴あけ加工 → ボルト接合などのための穴を開ける
開先加工 → 溶接をしやすくするために端部を加工する
溶接加工 → 鉄骨を接合し、一体化させる
曲げ加工 → 橋梁やデザイン建築などに使用される曲線形状を作る
組み立て・仮組み → 部品を組み合わせ、精度を確認する

📌 それぞれの工程で高い精度が求められ、建築物の耐久性・安全性を確保するために不可欠!


2. 鉄骨加工の種類とその特徴

(1) 切断加工:鉄骨の基礎を作る最初の工程

鉄骨を設計図に基づき、正確な寸法に切断する工程です。主に以下の方法が使用されます。

ガス切断(酸素切断)
・ 厚板の切断に適している(25mm以上の厚みの鋼板)
・ 酸素と燃料ガスを使用し、高温で鉄を溶かして切断
・ 熱影響による変形や酸化が発生しやすい

プラズマ切断
・ 高速で高精度な切断が可能
・ ステンレスやアルミなどの非鉄金属にも対応
・ ガス切断に比べて熱影響が少なく、歪みが少ない

レーザー切断
・ 高精度な切断が可能で、薄板の加工に最適
・ 切断面が滑らかで、追加の仕上げ加工が不要な場合が多い
・ 厚板の切断には向かない

📌 鉄骨の厚みや用途に応じて、最適な切断方法を選ぶことが重要!


(2) 穴あけ加工:接合部を作るための重要な工程

鉄骨同士を接合するために、ボルトやリベットのための穴を開ける工程です。

ボール盤加工
・ 比較的簡単な穴あけに使用
・ 単純な小径の穴に適している

NC(数値制御)ドリルマシン加工
・ 高精度な位置決めが可能で、多数の穴あけを正確に行える
・ ボルト接合を多用する建築・橋梁で使用される

パンチング加工
・ 高速で穴あけができ、大量生産向け
・ せん断力を利用するため、熱影響が少ない

📌 ボルト接合を多用する鉄骨構造では、穴あけの精度が強度に直結する!


(3) 開先加工:溶接強度を高めるための前処理

溶接の際に、接合部分の端部を適切な形状に加工する工程。

V開先加工 → 一般的な開先加工で、溶接がしやすい形状にする
U開先加工 → 溶接金属の使用量を減らし、歪みを抑えるための加工
K開先加工 → 厚板の溶接で、溶接強度を向上させる

📌 開先加工を適切に行うことで、溶接部の強度を向上させることができる!


(4) 溶接加工:鉄骨を強固に接合する技術

鉄骨を接合し、一体化させるための工程。溶接方法によって、強度や仕上がりが異なります。

アーク溶接(手溶接)
・ 小規模な加工や現場作業で使用
・ 熟練技術が求められる

半自動溶接(MIG・MAG溶接)
・ 安定した品質で、作業効率が高い
・ 建築鉄骨の製造工場で多く使用される

TIG溶接(アルゴン溶接)
・ 高品質な仕上がりが可能(ステンレスやアルミに適用)
・ コストが高いため、高精度が求められる部品に使用

ロボット溶接
・ 自動化による高品質な溶接が可能
・ 大量生産向けで、均一な仕上がりを確保できる

📌 溶接の種類を適切に選び、品質とコストを最適化することが重要!


(5) 曲げ加工:デザイン性や機能性を向上

鉄骨を曲げることで、デザイン性のある建築や機能的な構造を実現。

ローラー曲げ
・ 大型の鉄骨を滑らかに曲げる加工
・ 橋梁やドーム型建築で使用

プレス曲げ
・ 強い圧力をかけて正確な曲げ角度を形成
・ 手すりや鉄骨フレームなどに利用

誘導加熱曲げ
・ 高温で加熱しながら曲げる方法で、厚板の加工に適している
・ 大型構造物の製造に使用される

📌 曲げ加工は、建築デザインや構造的な機能性を向上させる重要な技術!


3. まとめ:鉄骨加工の種類と最適な選択で高品質な建築を実現!

切断加工は、鉄骨の厚みや用途に応じて、ガス・プラズマ・レーザーを使い分ける
穴あけ加工は、ボルト接合の精度を高めるためにNCマシンが主流
開先加工を適切に行うことで、溶接の強度と品質を向上できる
溶接加工では、用途に応じて手溶接・半自動・ロボット溶接を使い分ける
曲げ加工は、橋梁やデザイン建築など特殊な構造で活躍する技術

🏗 鉄骨加工の適切な選択と高精度な技術で、安全・耐久性の高い建築を実現しよう!

 

 

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第6回鉄骨加工雑学講座

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さて今回は

~鉄則~

 

ということで、鉄骨加工を成功させるための「6つの鉄則」について詳しく解説します。

鉄骨加工は、建築・橋梁・工場・プラント・造船など、幅広い分野で活用される構造物の基盤となる技術です。鉄骨の品質や精度が低いと、建築物の強度不足や耐震性の低下、施工不良につながり、大きな事故を引き起こす可能性があります。

そのため、鉄骨加工には「設計」「切断」「溶接」「組立」「品質管理」「安全管理」といった各工程で守るべき「鉄則」が存在します。


1. 鉄則① 精密な設計と計画の徹底|ミリ単位の誤差を許さない

① CAD・BIMを活用した正確な設計

CAD(Computer-Aided Design)による詳細設計

  • 施工図・加工図を正確に作成し、部材ごとの寸法・接合部の仕様を明確化。
  • 誤差の許容範囲(±1mm以内)を厳守し、部材の寸法精度を確保。

BIM(Building Information Modeling)の活用

  • 3D設計データを利用し、鉄骨の干渉チェックを事前に行う。
  • 建築現場とのデータ共有をスムーズにし、施工ミスを防止。

② 鉄骨の種類と規格を正しく選定

建築基準法・JIS規格に基づく材料選定

  • 主要な鋼材(H形鋼、角形鋼管、C形鋼、鋼板など)の特性を考慮し、最適な部材を使用。
  • 耐震建築には「高張力鋼材」を採用し、強度を確保。

鉄骨の品質基準を遵守

  • JIS規格(JIS G 3101・JIS G 3136など)に適合した鋼材を使用。
  • 規格外の鉄骨を使用しないことで、耐久性を確保。

2. 鉄則② 高精度な切断加工|寸法精度を守る

① 適切な切断方法の選定

切断方法の特徴と選び方

  • レーザー切断:精度が高く、薄板の加工に最適。
  • プラズマ切断:中厚板の切断に適し、高速加工が可能。
  • ガス溶断(酸素切断):厚板(20mm以上)の切断に適用されるが、精度がやや劣る。

② 切断面の仕上げとバリ取りの徹底

切断後のバリ取り・グラインダー仕上げ

  • 切断面の歪み・バリを取り除き、溶接時の密着性を向上。
  • 手作業または自動研磨機を使用し、部材ごとの仕上げを統一。

精密測定を実施し、誤差を最小限に抑える

  • ±1.0mm以内の精度を厳守し、現場での組立精度を確保。
  • ノギス・マイクロメーター・三次元測定器を使用し、寸法確認を徹底。

3. 鉄則③ 高品質な溶接技術|強度と耐久性を確保する

① 適切な溶接方法の選定

溶接方法の選択基準

  • アーク溶接:一般的な建築鉄骨の接合に使用。
  • TIG溶接:精密部品やステンレス加工に適用。
  • 半自動溶接(CO2/MAG溶接):高速・高品質な溶接が可能で、大量生産向け。

② 溶接欠陥の防止

溶接欠陥(ブローホール・クラック・スラグ巻込み)を防ぐ

  • 適切な電流・電圧設定を行い、安定した溶接ビードを形成。
  • 前処理(酸化皮膜除去・脱脂)を徹底し、溶接品質を向上。

JIS Z 3020に基づく溶接検査を実施

  • 超音波探傷検査(UT)・磁粉探傷検査(MT)を実施し、内部欠陥をチェック。
  • X線検査(RT)を用いて、溶接部の内部品質を確保。

4. 鉄則④ 正確な組立とボルト締結|耐震性能を向上

組立時の基準を厳守

  • 溶接・ボルト接合の順序を守り、精密な位置決めを行う。
  • 鉄骨同士のズレを防ぐため、専用治具を使用。

高力ボルトの適正な締付け

  • S10Tボルトを使用し、規定のトルク値で締結。
  • トルクレンチを使用し、均一な締付けを実施。

現場との誤差調整を考慮

  • ボルト穴の精度(±0.5mm)を確保し、現場での組立をスムーズにする。

5. 鉄則⑤ 品質管理と安全管理の徹底

完成後の検査を徹底し、不良品を出さない

  • 超音波探傷検査(UT)、磁粉探傷検査(MT)を活用し、内部欠陥を除去。
  • 寸法・外観検査を行い、誤差が基準内であることを確認。

作業者の安全管理を徹底

  • 溶接作業時は防護マスク・耐熱手袋を着用し、火傷事故を防ぐ。
  • 鉄骨の搬送時はクレーン操作を慎重に行い、墜落・転倒を防ぐ。

6. まとめ|鉄骨加工の鉄則を守り、高品質な構造を実現する

CAD・BIMを活用し、ミリ単位の誤差を許さない設計を行う。
切断精度を向上させ、バリ取りや仕上げを徹底する。
溶接品質を確保し、欠陥のない接合を実施する。
組立精度を向上させ、高耐久な構造を実現する。
品質管理と安全対策を徹底し、作業者と建物の安全を守る。

これらの鉄則を守ることで、長寿命かつ高強度な鉄骨構造を実現し、安全で信頼性の高い建築を支えることができます。

 

 

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第5回鉄骨加工雑学講座

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さて今回は

~歴史~

ということで、鉄骨加工の歴史を古代から現代までの技術革新とともに振り返り、その背景や発展の要因を深く掘り下げます♪

 

鉄骨加工は、建築・土木・造船・機械工業など、あらゆる産業の基盤となる技術です。鉄骨を適切な形状に加工し、建築物や構造物の骨組みを作ることで、安全性・耐久性・デザイン性を確保する役割を担っています。


1. 鉄骨加工の起源|鉄の発見と初期の加工技術

① 鉄の利用の始まり(紀元前3000年頃〜)

鉄は地球上に豊富に存在する元素ですが、天然の状態では不純物が多く、加工には高度な技術が必要でした。そのため、人類が鉄を本格的に利用し始めたのは比較的遅く、紀元前3000年頃のメソポタミア文明において鉄器が登場したのが最古の記録とされています。

初期の鉄加工技術

  • 隕鉄(いんてつ)を利用し、装飾品や武器を製造(紀元前4000年頃〜)。
  • 紀元前1500年頃、ヒッタイト人が製鉄技術を確立し、鉄の大量生産が可能に。
  • 紀元前500年頃には、ローマ帝国が鉄を用いた建築技術を発展させる。

この時代の鉄は主に武器や農具として使用されていましたが、やがて建築や構造物に応用されるようになりました。


2. 中世ヨーロッパと鉄加工の進化(5世紀〜18世紀)

① 鉄の大量生産と鍛冶技術の向上

中世ヨーロッパでは「鍛冶職人」が鉄加工技術を発展

  • 城の門や橋の補強材として鉄が使用されるようになる。
  • 水車を利用したハンマー鍛冶が登場し、鉄の成形が効率化。
  • 鉄製の補強材がゴシック建築(ノートルダム大聖堂など)に用いられる。

18世紀の「コークス製鉄法」の登場(産業革命前夜)

  • 1709年、イギリスのエイブラハム・ダービーがコークスを利用した製鉄法を発明
  • これにより、鉄の生産量が増え、より大規模な建築や橋梁に鉄が使われるようになる。

この時代には、鉄はまだ脆く、建築の主要素材としては石材や木材が主流でしたが、産業革命を迎えることで大きく変わっていきます。


3. 産業革命と鉄骨構造の誕生(18世紀後半〜19世紀)

① 産業革命がもたらした鉄骨技術の革新

蒸気機関の発展と鉄道・造船技術の向上(18世紀後半)

  • 蒸気機関の発明により、鉄道のレールや橋梁に鉄が本格的に使用される。
  • 19世紀には、鉄製の船舶(蒸気船)が登場し、造船業にも鉄骨加工技術が活用。

鉄骨構造建築の誕生(19世紀中盤)

  • 1851年、ロンドンの「クリスタル・パレス」(世界初の鉄とガラスを組み合わせた建築物)が登場。
  • 鉄骨を使用した近代建築の基礎が確立される。

鋼鉄の開発と強度向上(19世紀後半)

  • 1856年、ベッセマー法(鋼の大量生産技術)が確立され、強度の高い鋼鉄の供給が可能に。
  • 1889年、フランスの「エッフェル塔」が建設され、鉄骨構造の可能性が示される。

4. 日本における鉄骨加工の歴史(19世紀〜現代)

① 明治時代(1868〜1912年)|西洋技術の導入と近代建築の発展

日本初の鉄骨建築「鹿鳴館」(1883年)

  • 西洋の建築技術を導入し、鉄骨を使用した洋風建築が増加。
  • 日本初の鉄道橋(1873年・浜松の天竜川鉄橋)が建設され、鉄骨構造が本格化。

造船業・鉄道業の発展に伴う鉄骨加工の需要増

  • 日本製鉄所(1901年)の設立により、国産鉄の生産が本格化。
  • 鉄道・造船・建築の発展とともに、鉄骨加工技術が進化。

② 昭和時代(1920〜1980年代)|戦後復興と高度経済成長

戦後の復興期に鉄骨造ビルの建設が急増

  • 1960年代〜 高度経済成長期に超高層ビルや工場の建設が活発化。
  • 東京タワー(1958年)、新宿副都心の超高層ビル群(1970年代)が建設される。

溶接技術の発展と鉄骨加工の高度化

  • 電気溶接・アーク溶接技術の向上により、大型鉄骨構造が可能に。
  • コンピューター制御の切断・加工技術が導入され、生産性が向上。

5. 現代の鉄骨加工技術|デジタル化と環境対策の進化

CNC加工機(コンピューター制御機械)の導入

  • 高精度なレーザー切断・プラズマ切断・ロボット溶接が普及。
  • BIM(Building Information Modeling)を活用し、3D設計データを基に精密な加工が可能に。

環境対応型の鉄骨加工技術

  • リサイクル可能な鉄骨材料の採用
  • 建設時のCO2排出を削減する「グリーンスチール技術」の開発が進行。

高層建築・耐震構造の発展

  • 制震・免震技術の導入により、鉄骨造の耐震性能が飛躍的に向上。
  • 東京スカイツリー(2012年)など、大規模鉄骨建築が進化。

6. まとめ|鉄骨加工技術の進化と未来

鉄骨加工の歴史は、古代文明の鍛冶技術から始まり、産業革命で大きく飛躍。
近代建築の発展とともに、高層ビル・橋梁・鉄道などに鉄骨が不可欠に。
現在はデジタル技術と環境対策が進み、より高精度・高効率な鉄骨加工が可能に。
今後はAI・ロボット技術を活用し、さらなる自動化・省力化が進むと予測。

鉄骨加工は、これからも建築・産業を支える重要な技術として進化し続けるでしょう。

 

 

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第4回鉄骨加工雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社塚本鉄工所、更新担当の中西です。

 

 

本日は第4回鉄骨加工雑学講座!

今回は、鉄骨加工が支える安全性についてです。

 

 

鉄骨加工と聞くと、鉄を切ったり曲げたりして形を作るイメージが強いかもしれません。

でも実際には、それだけでは終わらないのが鉄骨加工の世界。

特に重要なのが「安全性」を確保することです。

鉄骨加工が正確で頑丈であるほど、建物全体が地震や風といった自然の脅威にも耐えられるようになります。

今回は、鉄骨加工がどのようにして建物の安全性を支えているのかを詳しくお話しします!

 

 

1. 強度の確保:鉄骨加工の最重要ミッション!

鉄骨加工における最大の目的は「強度の確保」です。

建物が安全であるためには、鉄骨そのものが非常に丈夫で、適切に組み立てられていることが必須です。

 

 

強度を高める溶接技術

溶接は、鉄骨加工において最も重要な工程のひとつです。

 

 

正確な溶接がカギ

溶接の仕上がりが良いほど、鉄骨同士がしっかりと接合されます。

一見、金属同士がくっついているだけに見えるかもしれませんが、溶接部分は建物の耐久性を大きく左右します。

 

 

専門知識が求められる作業

溶接は鉄材の厚さや形状、使用する環境によって適切な方法が異なります。

これらを熟知した職人が、丁寧に溶接を行うことで、安全性が保証されます。

 

 

地震や強風に耐える構造設計

鉄骨加工がしっかりしていれば、建物全体の耐久性が向上します。

 

 

耐震性の向上

地震が多い日本では、建物の耐震性が非常に重要です。

鉄骨が正確に加工され、適切に配置されていることで、揺れに耐える建物が実現します。

 

 

風圧への対応

高層ビルや橋などは、風による圧力を考慮して設計されています。

強風にも負けない構造を支えるのが、しっかりと加工された鉄骨なんです。

 

 

2. 厳しい検査:安全のための最後の砦

鉄骨加工が終わったら、それでおしまいではありません。

実際に建物に使われる前に、さまざまな検査を通過する必要があります。

 

 

溶接部分の検査

溶接部分は特に厳しくチェックされます。

 

 

目視検査

溶接の仕上がりを職人の目でチェックします。

表面に亀裂や穴がないか、均一に溶接されているかを確認します。

 

 

非破壊検査

目に見えない内部の状態をチェックするために、特殊な機器を使います。

例えば、X線や超音波を使って溶接部分の強度や欠陥の有無を確認する方法が一般的です。

 

 

寸法の正確さをチェック

鉄骨の寸法が設計図どおりであるかも重要な検査ポイントです。

 

 

ミリ単位の精度

建物が安定して組み立てられるためには、鉄骨の長さや穴の位置がミリ単位で正確である必要があります。

少しのズレでも建物全体のバランスが崩れるため、ここでも細心の注意が払われます。

 

負荷テスト

完成した鉄骨に実際に力を加え、その強度をテストすることもあります。

これにより、建物が実際の使用環境で安全に機能することが確認されます。

 

 

以上、第4回鉄骨加工雑学講座でした!

次回の第5回もお楽しみに!

 

 

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第3回鉄骨加工雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社塚本鉄工所、更新担当の中西です。

 

 

本日は第3回鉄骨加工雑学講座!

今回は、鉄骨加工の技術と機械についてです。

 

 

鉄骨加工って、機械だけで作られていると思っていませんか?

実は、鉄骨加工の世界では、昔ながらの職人技と最先端の機械が一緒に活躍しているんです。

この2つが組み合わさることで、より強く、美しく、そして効率的な加工が実現しています。

今回は、職人技と最新技術、それぞれの魅力や役割についてお話ししていきます!

 

 

 

1. 職人の手作業:鉄骨加工の魂

鉄骨加工の現場では、今でも多くの工程が職人さんの手作業に頼っています。

その理由は、機械ではできない「細かい気配り」や「技術」が必要だからです。

 

 

精密な溶接:職人技が光る瞬間!

溶接は、鉄骨加工の中でも特に重要な工程。

鉄骨の部品同士をつなぎ合わせるため、建物全体の強度に直結する作業です。

 

 

職人の経験がカギ

溶接作業では、鉄材の厚さや形状に応じて温度やスピードを調整する必要があります。

これが簡単そうに見えて、実は非常に繊細な作業なんです!

 

 

目視だけじゃない、手の感覚も大事

職人さんは、鉄材がどのくらい熱くなっているか、どの程度溶けているかを手の感覚で判断することも。

これが機械には真似できない職人技なんです。

 

 

仕上げ作業:最後の仕上げで品質を確保!

溶接が終わった鉄骨はそのまま完成ではありません。

最後の仕上げ作業で、細かな調整や品質チェックを行います。

 

 

表面を美しく整える

溶接の跡が滑らかになるよう研磨し、仕上がりを美しくする作業も職人の腕の見せ所。

見た目が美しい鉄骨は、それだけで安心感を与えますよね!

 

 

手作業での検査

完成した鉄骨は、職人さんが目視や専用の道具を使って隅々までチェックします。

どんな小さな不具合も見逃さない細かさが、鉄骨加工の品質を支えています。

 

 

2. 最新の加工機械:技術革新でスピードと精度を両立

職人技が重要とはいえ、鉄骨加工には機械の力も欠かせません。

特に最近では、ハイテクな機械が続々と登場し、作業の効率や精度が飛躍的に向上しています。

 

 

レーザー切断機:ミリ単位の精度で鉄を切る!

レーザー切断機は、鉄骨加工の革命ともいえる存在です。

この機械を使えば、どんな複雑な形状でもスパッと正確に切ることができます。

 

 

圧倒的な精度

レーザーで鉄材を切るときの精度は、なんとミリ単位。

まるで紙を切るかのように、滑らかで綺麗な断面に仕上がります。

 

 

スピードもすごい!

手作業だと何時間もかかるような切断作業でも、レーザー切断機ならほんの数分で完了します。

このスピードが現場全体の効率化につながっています!

 

 

自動溶接ロボット:大量生産の強い味方

溶接作業では、最近ではロボットの力が大活躍!

特に、大型建築物の鉄骨を大量に生産する現場では、欠かせない存在です。

 

 

均一な仕上がり

人間の手ではどうしても差が出てしまう部分も、ロボットなら全て同じ仕上がりに。

これが建物の安定性を高めるポイントになります。

 

 

24時間稼働可能

人間が休む時間も、ロボットは働き続けることができます。

これにより、大規模なプロジェクトの納期を短縮することが可能です!

 

 

以上、第3回鉄骨加工雑学講座でした!

次回の第4回もお楽しみに!

 

 

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第2回鉄骨加工雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社塚本鉄工所、更新担当の中西です。

 

本日は第2回鉄骨加工雑学講座!

今回は、鉄骨加工の工程についてです。

 

鉄骨加工と聞いて、「なんだか難しそう」と思っていませんか?

でも実際には、鉄骨が建物の骨組みに変わるまでには、いくつもの手順があり、ひとつひとつ丁寧に進められています。

その全ての工程が安全な建物を支えるために欠かせないものなんです!

 

今回は、鉄骨加工の工程をわかりやすく、そして楽しくご紹介します。

鉄がどのように加工されて建物の一部になるのか、一緒に見ていきましょう!

 

 

1. 設計図の作成
鉄骨加工の第一歩は「設計図」の作成です。

これが鉄骨加工のすべての土台になる重要な工程です!

 

設計図ってどんな役割?
設計図には、「どの部品をどの大きさに切るか」「どこに穴をあけるか」「どう組み合わせるか」が詳細に記載されています。

建物を作るパズルのピースを揃えるイメージですね!

 

建物の安全性を決めるカギ
設計図には建物の耐久性や強度に関わる重要な要素が詰まっています。

これを基に鉄骨加工が進められるので、設計図の正確さが何よりも大切なんです。

 

2. 鉄材の切断
設計図が完成したら、いよいよ鉄を加工する作業が始まります。

最初のステップは「切断」です!

 

どうやって鉄を切るの?
鉄を切るには、専用の機械を使います。

これがとてもハイテクで、驚くほど正確なんです!

 

レーザー切断機
鉄材をレーザー光線でスパッと切断します。

ミリ単位の精度で切れるので、複雑な形状も思いのままです。

 

プラズマ切断機
電気とガスを使った切断方法で、厚みのある鉄材を簡単に切ることができます。

大きな柱や梁に使われる鉄骨も、この機械で切断されます。

 

切断での工夫
無駄を出さない切り方
鉄は貴重な資源なので、なるべく廃材を出さないように工夫して切ることも大切です。

 

 

3. 加工と穴あけ
切断された鉄材は、そのままでは使えません。

次に「加工」と「穴あけ」を行います。

 

加工の内容
曲げ加工
鉄を必要な形に曲げる作業です。

例えば、湾曲した屋根や橋のアーチ部分など、設計に合わせて精密に加工されます。

 

穴あけ加工
鉄材にボルトやナットを通すための穴をあけます。

この工程がないと、鉄骨同士を組み合わせることができません!

 

 

4. 溶接と組み立て
加工された部品を、今度はつなぎ合わせて形にしていきます。

この工程が「溶接と組み立て」です!

 

溶接ってどうやるの?
溶接は、鉄を熱で溶かして接合する方法です。

高温で鉄を溶かし、部品同士をしっかりとくっつけます。

 

手作業の溶接
職人さんが1本1本丁寧に溶接する方法。

細かい部分や複雑な形状には欠かせません!

 

自動溶接ロボット
大量生産が必要な場合はロボットが活躍。

均一な仕上がりでスピードも早いです。

 

 

5. 塗装と仕上げ
最後の工程は「塗装と仕上げ」。

鉄骨を完成させると同時に、見た目も美しく整えます。

 

塗装の役割
鉄はそのまま放置するとサビてしまいます。

これを防ぐため、サビ止め塗料をしっかり塗るのが塗装の目的です。

 

防錆塗装
鉄を錆びから守る基本的な塗装。

長期間の耐久性を確保します。

 

デザイン性のある塗装
工場や商業施設では、鉄骨がデザインの一部として見えることもあるため、見た目にもこだわった塗装を施す場合があります!

 

以上、第2回鉄骨加工雑学講座でした!

次回の第3回もお楽しみに!

 

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第1回鉄骨加工雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社塚本鉄工所、更新担当の中西です。

 

いよいよ寒くなってきましたが、皆さん元気に過ごされていますか?

風邪をひかないよう、防寒対策を徹底していきましょう!

 

さて、本日からシリーズ更新が始まります!

 

株式会社塚本鉄工所監修!

鉄骨加工雑学講座!

鉄骨加工に関する豆知識を毎回少しずつお届けしたいと思います。

 

記念すべき第1回目のテーマは!

鉄骨加工の基本についてです!

 

みなさんは「鉄骨加工」と聞いて、どんなイメージを持っていますか?

普段の生活ではなかなか目にする機会が少ないかもしれませんが、実は私たちの身近なところで大活躍しているんです!
鉄骨加工は、ビルや橋、工場などを支える骨組みを作るお仕事。

地震や強風にも耐えられる丈夫な建物を作るために欠かせない技術なんです。

 

今回は、「鉄骨加工って何をするの?」「どこで使われているの?」という基本的なところからお話ししていきます。

一緒に鉄骨加工の世界をのぞいてみましょう!

 

鉄骨加工って何をするの?
まず、鉄骨加工とは何をするのかを簡単にご説明しますね。

鉄骨加工は、鉄を切ったり、曲げたり、溶接したりして、建物や構造物の骨組みを作るお仕事です。

建物の「骨」となる部分を作るので、間違いなく建築物の命ともいえる部分!

 

例えば、みなさんが暮らしているビルや住宅、毎日使う高速道路や橋、さらには大きな工場や倉庫など、あらゆる建物やインフラで鉄骨が使われています。

鉄骨加工が正確に行われることで、安全で長持ちする建物が完成するんです。

 

鉄骨加工の主な作業
鉄骨加工には、いくつかの重要な作業があります。

それぞれの工程が建物の安全性を支えるカギになります!

 

鉄材を切る
鉄の板や棒を設計図どおりの形や大きさに切る作業です。

巨大なレーザー切断機やプラズマ切断機を使い、ミリ単位の精度で加工します。

 

鉄を曲げる
鉄材を適切な形に曲げて、建物のデザインや構造に合わせます。

特殊な機械を使って精密に加工することで、強度を損なわない仕上がりになります。

 

溶接で接合する
切ったり曲げたりした部品を溶接してつなげる作業です。

溶接は、鉄骨の強度を左右する非常に重要な工程で、職人さんの腕が光る場面でもあります!

 

仕上げと塗装
最後に鉄骨を錆びにくくするための塗装を施し、美しい見た目に仕上げます。

これで建物に使える鉄骨が完成します。

 

どんな場所で使われているの?
さて、鉄骨加工で作られた部品は、具体的にどんな場所で活躍しているのでしょうか?

実は、私たちの生活のあらゆる場面でその恩恵を受けています!

 

ビルや住宅
鉄骨加工は、高層ビルやマンション、一戸建ての住宅などで大活躍!

特に地震が多い日本では、建物が揺れに耐えられるよう、頑丈な鉄骨が不可欠です。

地震の揺れを吸収する「制震構造」や、さらに安全性を高める「耐震構造」にも鉄骨が使われています。

 

例えば、近年建てられたタワーマンションやオフィスビルなどのほとんどが鉄骨構造を採用しています。

見上げるほど高いビルが地震にも安心なのは、鉄骨加工の技術があってこそなんです!

 

橋や高速道路
毎日車やバスで走る橋や高速道路。これらも鉄骨加工が支えています!

 

特に高速道路では、何十トンもの大型トラックが通るため、非常に頑丈な構造が求められます。

また、風や雨にさらされる環境下で長期間使われるので、耐久性が高い鉄骨が必要です。

橋のアーチ部分や道路を支える柱など、どれも鉄骨加工の成果なんですよ!

 

工場や倉庫
工場や倉庫などの大きな建物にも鉄骨加工が欠かせません。

 

工場では、重たい機械や設備を支える強度が必要です。

また、大型トラックが頻繁に出入りする倉庫では、広いスペースを確保するために、鉄骨で大きな屋根を支える構造が一般的です。

 

意外なところでも活躍中!
鉄骨加工は、建物や橋だけでなく、遊園地の観覧車やジェットコースター、さらにはスポーツスタジアムの屋根など、意外な場所でも活躍しています。

これを知ると、鉄骨加工がとても身近に感じられるのではないでしょうか?

 

以上、第1回鉄骨加工雑学講座でした!

次回の第2回もお楽しみに!

 

 

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私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。

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