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皆さんこんにちは!
株式会社塚本鉄工所、更新担当の中西です。
品質管理・検査のリアル:公差・ゲージ・UT/MT/PT・判定・是正の実戦手順
「図面どおり」を“口約束”にしないのが品質管理(QC)の役割です。鉄骨は製造+建設のハイブリッド。工場内での精度・溶接品質・塗装耐久に加えて、現場建方で“すんなり入るか”まで保証してこそ本当の品質です。本稿は、日々の検査手順と記録、測定器管理、非破壊検査(UT/MT/PT)、判定基準、是正フロー、監査対応までを現場で使える粒度でまとめました。🧰📝
1|QCが“儲け”に直結する理由 💴➡️💹
• 手戻りは全てを高騰させる:再作・再塗装・再運搬・現場待機・工程延伸。1不良が複数工程のロスを連鎖させる。
• 早期検知>後工程発見:切断・孔あけ段階でのズレは“安く直せる”。溶接・塗装後は是正費×3の覚悟。
• トレーサビリティ=交渉力:材料ヒートNo.から溶接者コード、WPS番号、検査記録まで紐づけ。原因と責任範囲を明快に。🤝
2|検査体系の全体像(RACIで役割明確化)🗂️
• 受入検査:材料寸法・外観・材質証明(ミルシート)・ヒートNo.照合。R:品管、A:工場長。📦
• 工程内検査:切断後寸法、孔位置・径、開先角、組立仮付の直角・通り、溶接外観、歪み。R:各工程リーダー、A:生産管理。🛠️
• 中間検査(重要部):主柱・主梁・仕口、座金・スチフナの取付、穴ピッチ、仮付位置。R:品管、A:工場長。📌
• 最終検査:寸法総合、外観、NDT(必要部)、塗膜厚、表示・番付。R:品管、A:工場長。✅
• 出荷・現場受入:積載・ラッシング確認、現場寸法チェック、仮組有無。R:物流・現場、A:現場所長。🚚🏗️
3|寸法公差と“組立やすさ”の設計値 🎯
• 通り・直角・ねじれ:基準面を治具化し、ゲージ化(定規・当て板)で誰でも同じ測り方に。レーザー距離計・トータルステーションは最終確認に活用。📐
• 穴径・ピッチ・位置:NC孔は高精度だが、改定ミスが命取り。図面改定Rの突合せとNCデータの版管理を徹底。面取り・バリ取りはボルトかじり防止。🔩
• ベースプレート平面度・柱芯:建方でのレベル出し易さに直結。ワッシャ・ライナでの調整余地を前提に設計・製作。
• のど厚・余盛:隅肉は設計サイズの遵守が命。見た目を盛っても強くはならず、歪とコストが増すだけ。📏
• 社内基準の“図解化”:許容値は文章より図とNG事例写真で。合否判定を3秒でできる形に。🖼️
4|測定器・ゲージ管理(MPE/校正/ラベル)🧪
• 主要ツール:スケール・鋼製直角定規・巻尺(JIS1級推奨)・ハイトゲージ・デプスゲージ・レーザー距離計・トータルステーション(現場)、フィレットゲージ・ハイローゲージ(段差)・ピットゲージ。🧰
• 校正:年1回以上を基準に、校正記録とシリアルNo.で台帳管理。有効期限ラベルを本体に貼付し、期限切れは使用停止。
• MPE(最大許容誤差):測定器の不確かさを把握し、合否境界付近の判断は上位精度器で再測。
• トルクレンチ:締付工具は校正証明を現場提示できる状態で携行。⚙️
5|非破壊検査 UT/MT/PT の勘所 🔎
• UT(超音波):溶け込み不足・内部割れ・スラグ巻込み検知に有効。探触子・感度調整・カップラント管理。温度と面粗さで感度がぶれる点に注意。📡
• MT(磁粉):表面・近表面のき裂。湿式/乾式、白黒・蛍光。偏磁化(二方向)で見逃し防止。作業後は脱磁。🧲
• PT(浸透):非磁性材や仕上げ部の開口欠陥。前処理の脱脂が命。浸透→除去→現像→観察時間を守る。🧴
• 抜取率の決め方:重要継手は全数、標準部はAQLで抜取。仕様書・契約で事前合意し、現場判断にしない。
• 結果記録:写真・スケッチ・位置座標(通り×スパン×高さ)で再現性を確保。📷
6|塗装・前処理・環境条件の検査 🎨🌦️
• 素地調整:ブラスト/ショットで目標粗さ、ミルスケール・油分の除去。清浄度は目視サンプルで見える化。
• 塗膜厚(DFT):ウェット/ドライ双方で管理。角部の薄膜化に注意し、規定膜厚未達は“追い塗り”で是正。
• 環境条件:温度・湿度・露点差をログ化。結露条件下は塗装NGを徹底。🧪
• 付着・外観:ピンホール・たれ・白化・異物混入。必要に応じて付着試験(クロスカット等)で確認。
7|記録とトレーサビリティ:後から“辿れる”仕組み 🧷
• 材料台帳:ヒートNo.→部品No.→製品No.→現場番付まで一本線で追跡。
• 溶接マップ:継手ごとに溶接者コード・WPS番号・日付・NDT結果を記録。写真+QRで現場でも閲覧可に。📱
• 検査表テンプレ:受入・工程内・最終・塗装・出荷の各表を標準化。空欄を作らない設計にして記入漏れゼロ。
8|判定と是正:NCR→是正→再発防止→横展開 🔁
• NCR(不適合報告):現品隔離→識別→暫定処置。その日のうちに写真・数量・範囲を確定。
• MRB(判定会):再作・追溶接・肉盛り・機械加工・現場是正の可否を決定。構造安全と納期の両立を重視。
• 是正の作法:手順書化(範囲・方法・工具・検査)、過補修で母材を傷めないラインを明記。
• 原因究明:5Why/特性要因図。真因が設計・教育・設備・材料・環境のどこかを特定。
• 再発防止:標準改定、治具改良、教育、点検周期見直し。横展開で類似工程へ適用。📈
9|監査(内部/外部)と“即時提示”の仕組み 🗃️
• 証憑の棚:材料証明・校正記録・検査記録・WPS・NDT結果・塗膜厚ログ・出荷図を体系化。
• 即時提示:現場・客先にスマホで3タップ以内に提示できるよう、クラウドに集約。閲覧権限と改ざん防止を設定。
• 是正の実効性:監査指摘は期限・責任者・検証方法をセットに。完了報告は“写真+改定版”で。📌
10|QCダッシュボードとKPI 📊
• 一次合格率(工程別)/手直し率/不適合件数(百万溶接mmあたり)/校正期限遵守率/塗膜厚合格率/改定ミス件数。
• 現場ボードに当日不具合の“見える化”を掲示。翌朝ミーティングで是正+再発防止を回す。
11|“今日から使える”検査チェックリスト ✅
☐ 材料とミルシートの突合せ/ヒートNo.マーキング済
☐ NCデータの改定Rと図面Rが一致
☐ 基準面の治具化・通り/直角ゲージでOK判定
☐ 仮付位置・量の標準値を遵守
☐ 溶接外観:アンダーカット・オーバーラップ・ピット・割れの目視NGなし
☐ NDTの抜取率・部位が契約通り/結果を写真で保存
☐ 素地清浄・露点差・塗膜厚ログの保存
☐ 出荷前の番付・表示・保護材・ラッシング計画の確認
☐ すべての検査表に空欄なし/署名・日付完了
まとめ 🧭
品質は測り方の標準化+記録の一貫性+是正の速さで決まります。合否を“人の勘”から“誰が測っても同じ結果”に変えることで、現場トラブルは激減します。次回は材料学入門として、鋼材の規格・ミルシートの読み方・材料選定の勘所を、現場の判断に直結する形で解説します。🧪🔩
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皆さんこんにちは!
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溶接の基礎と実務:欠陥ゼロ・歪み最小で仕上げる現場知と理論
鉄骨加工の“品質の心臓”は溶接です。ビードは美観だけでなく、強度・靱性・疲労耐久・寸法精度まで左右します。本稿では、MAG/TIG/被覆アーク/SAWの使い分け、WPS/PQRの作法、典型欠陥のメカニズム、歪みを抑える溶接順序と治具、検査・是正までを現場に効く粒度でまとめます。
1|プロセスの使い分けと原理
• MAG(CO₂/MAG):鉄骨の主力。生産性・適用範囲が広く、板厚t=6〜40mmに多用。スパッタ管理とシールドガス流量(例:15〜25L/min)を一定に保つ。
• 被覆アーク(手溶接):狭所・現場補修・仮付最終化に有効。姿勢自由度が高い反面、技能差が品質差に直結。
• TIG:薄板・化粧・最終仕上げ、ルート部の初層などに。熱入力を緻密に制御でき、ビード外観に優れる。✨
• SAW(サブマージアーク):厚板の長尺直線。能率・溶込み安定に強み。フラックスの乾燥・回収・ふるいが品質鍵。⛏️
原理の超要約:アーク熱で母材・ワイヤを溶かし溶融池を形成→凝固で継手を作る。良品は清浄な溶融池と適正入熱から生まれる。
2|WPS/PQRの作り方と運用
• WPS(溶接施工条件書)には、母材・開先・ワイヤ径・極性・電流/電圧・速度・熱入力・予熱温度・パス間温度・層数・姿勢・シールドガス・乾燥条件を数値で明記。
• PQR(手順適合性記録):代表試験体で溶接→曲げ・硬さ・衝撃(必要に応じ)を実施し、WPSの妥当性を裏付け。
• 熱入力の目安(概念式):熱入力 ≈ (電流 × 電圧 × 60 × 係数) / 速度 。過大→粗大組織・歪大、過小→溶け込み不足・融合不良。
• 予熱・パス間:板厚・炭素当量・拘束度から設定。低すぎ→割れ、 高すぎ→靱性低下・歪増。
• 改定管理:現場の“口伝”で勝手に条件変更しない。改定番号(R)と履歴、掲示版/バーコードで最新版を即時共有。
3|継手・開先と姿勢の勘所
• 突合せ(V/Y/K):板厚・片面/両面・裏当て有無で選定。ルート間隔・開先角・面取りは治具とゲージで統一。
• 隅肉:設計サイズとのど厚を守る。過大は見かけ品質が上がっても入熱過多で歪・コスト増。
• 姿勢:下向>横向>立向>上向の順で難度UP。上向は入熱管理とトーチ角度がシビア。
4|典型欠陥のメカニズムと未然防止
• アンダーカット:電流過大・速度過大・トーチ角過大。→電流-10%・角度10〜15°に是正、繋ぎ目で一瞬減速。
• オーバーラップ:速度過小・電圧低下・入熱過多で溶融金属が乗る。→電圧+、速度+、繋ぎで“払う”。
• ピット/ブローホール:素地の水分・油分・錆・ガス流量不足。→前処理徹底、風速対策、ガス流量安定化。
• 溶け込み不足/融合不良:電流不足・角度不良・開先形状不備・スラグ巻込み。→条件復帰、ビード振り幅を狭く、清掃徹底。
• 割れ(熱割れ/冷割れ):過大拘束・高硬化組織・水素。→予熱・乾燥、層間温度管理、拘束緩和・反対称溶接。
5|歪みを制する段取りと溶接順序
• 対称溶接:左右・表裏を小パスで交互に。長大物はブロック溶接(分割)で収縮を分散。
• バックステップ:溶接方向と逆に短パスで刻む。収縮方向を制御。
• 仮付:小さく多点、要所に。強過ぎる仮付は割れ源。撤去容易な位置と長さをルール化。
• 治具:通り・直角・たわみ止め。治具設計で歪取り工数を前倒し削減。
• 余肉と仕上げ代:熱歪み見込みで余肉設定。仕上げで寸法合わせ。
• 温度管理:パス間温度計を常備、上限を超えたら冷却時間を置く。️
6|材料・ワイヤ・ガス・消耗品の管理
• ワイヤ保管:未開封は乾燥、開封後は湿気厳禁。フラックス系は乾燥炉で規定温度管理。
• ガス:流量は一定、リーク点検。風の影響を受ける場所では風防や流量UP。
• 開先面の清浄:ミルスケール・油・塗膜は必ず除去。前処理が最大の欠陥予防。
7|技能・設備・校正
• 溶接機校正:年1回以上。電流電圧の指示誤差を把握し補正表を掲示。
• トーチ消耗品:ノズル・コンタクトチップの摩耗でアーク不安定→交換周期をKPI化。
• 技能認証:資格の範囲内作業を徹底。新人は外観合格率・手直し率で育成可視化。
8|現場溶接の落とし穴と対策
• 風・湿気:ブローホール頻発。風防・テント・結露チェック、露点差の確認。
• 姿勢強要:治具不足で無理姿勢→欠陥増。簡易治具・足場改善で“楽な姿勢”を作る。
• 安全:感電・火傷・火災。ケーブル損傷点検、火花養生、消火器配置、休憩時の電源OFF。
9|検査・判定と是正フロー
• 外観検査:ビード幅・余盛・連続性・ピット・アンダーカット。合否の寸法基準を図示化。
• 非破壊検査:UT/MT/PTの選定と抜取率(例:重要部100%、標準部20%など)を契約で明確化。
• 記録:溶接マップ、ロット、溶接者コード、WPS番号、校正記録を紐付け。トレーサビリティがクレーム抑止。
• 是正:削り・肉盛り・再溶接は範囲と手順を文書化。過補修で母材傷めない。
10|“今日から効く”チェックリスト ✅
☐ WPS最新版の掲示と改定番号一致
☐ 予熱・パス間温度の記録(温度チョーク/非接触計)
☐ ガス流量・風速の確認、風防の有無
☐ 開先の油・水分・塗膜除去済
☐ 仮付位置・長さの標準化
☐ 溶接順序の作業前ミーティング
☐ 溶接機校正日とトーチ消耗品の交換履歴
☐ 外観・NDTの合否基準表の配布
まとめ
溶接品質は入熱・清浄・姿勢・順序の積み上げで決まります。欠陥ゼロへの最短距離は、WPSを“守らせる仕組み”と、誰もが同じ条件で作業できる治具と段取りにあります。次回は、品質管理・検査のリアルをテーマに、許容公差・ゲージ・UT/MT/PTの勘所、判定・是正の“実戦手順”を掘り下げます。
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工場ラインの1日:切断・孔あけ・開先・組立・溶接・仕上げ・塗装・積込
“図面どおりの鉄骨”は、どのような工程を経て生まれるのか。ここでは朝の受け入れ検査から夜の積込まで、典型的な一日を時系列で追いかけます。現場に効くチェックリストも添えました。📝
7:30|受け入れ検査・段取り 🧾
• 入荷鋼材の確認:寸法、曲がり、錆、端面欠け、ヒートNo.。ミルシート突合せで材質トレース。
• 作業会議:当日計画、ボトルネック工程、応援要員、外注搬入時間の共有。
• 治具・工具点検:バンドソー、開先機、ドリル、ポジショナ、クレーン、溶接機、トルクレンチ校正。🧰
8:30|切断:正確さは“入口で決まる” ✂️
• バンドソー/丸鋸:H形鋼・山形鋼の直角切断。切粉処理と刃の摩耗管理が品質を左右。
• ガス/プラズマ:厚板・特殊形状。熱歪み見込みで余肉を残し、仕上げで整える。
• 材長取り:歩留り最適化。余長は後工程のスペーサや当て板に活用。📏
10:00|孔あけ:NCで“穴位置”を外さない 🕳️
• NCドリルライン:梁ウェブ・フランジの通し孔。切削油管理でビビリ抑制。
• ケガキ→ボール盤:特注・小物は手作業。冶具で反復精度を上げる。
• 穴品質:バリ取り、面取り、孔精度(±0.5mm目安を社内基準化)をチェック。
11:00|開先:溶接“成功率”を上げる前準備 🔺
• V/Y/K開先:板厚・姿勢・入熱から設計。ルート間隔と面取り角度はWPS基準で統一。
• ミルスケール除去:グラインダ、ショットで清浄化。油分残りはブローホール原因に。
12:00|昼休み&5S 🍱✨
• 治具・工具を元位置へ。切粉・スパッタ・端材を整理。午後の段取りが速くなる。🧹
13:00|組立:治具と仮付で“ズレ”を殺す 🧩
• 治具:直角・通り・たわみを制御。経験値が“段取り時間”と“歪取り量”に直結。
• 仮付溶接:小さく多点で配置。強すぎる仮付は割れと歪の温床。
• ケガキ・番付:部材記号、向き、ボルト種別を見て分かる表示に。
14:00|本溶接:入熱・姿勢・順序で“歪み”を制す 🔥
• MAG(CO₂/MAG):能率と汎用性。電流・電圧・送給の三位一体でビード安定。
• TIG:薄板・仕上げ重視・現場補修。
• SAW:厚板の長尺直線に最適。フラックス乾燥と回収管理が肝。
• 溶接順序:対称・反対側・分割多層で歪み低減。パス間温度管理を忘れず。🌡️
15:30|仕上げ・歪取り・面検 🔍
• ハンマ・ガスヒートで矯正。過熱による材質劣化に注意。
• 溶接外観:アンダーカット、オーバーラップ、ピット、割れ、気孔の一次検査。
• 寸法公差:直角・通り・穴ピッチ・基準面をゲージで確認。記録はロット単位で。📑
16:30|塗装前処理・塗装 🎨
• 前処理:ブラスト/ショットで素地調整(Sa2.5目安)。
• プライマー:亜鉛リッチやエポキシ系など仕様に準拠。膜厚はウェット/ドライで管理。
• 環境:温度・湿度・露点差を監視。結露条件下は塗装NG。🌦️
18:00|表示・積込・ラッシング 🏷️⛓️
• 番付・向き、取合い注意、吊り位置を明記。傷防止の当て木・保護材を準備。
• ラッシング:荷重・ブレーキ時の横圧を考慮。偏荷重は危険。ドライバーと最終確認。
現場に効くチェックリスト ✅
☐ 材料とミルシートの突合せ完了
☐ NCデータと図面改定の整合(改定記号Rの取り違い防止)
☐ 仮付位置・量の標準化
☐ WPS遵守(電流・電圧・速度・予熱・パス間温度)
☐ 非破壊検査の抜取%と頻度の事前合意
☐ 塗装の露点管理と膜厚記録
☐ 積載図とラッシング計画の承認
まとめ 📝
鉄骨製作の品質は“段取りと標準化”で決まります。ボトルネックの可視化、治具設計、NCデータの信頼性、WPSの運用、そして現場との情報連携。これらを地道に積み上げることが、手戻りゼロ/再作ゼロへの最短ルートです。次回は溶接に特化して、実務のノウハウと不具合ゼロのコツを掘り下げます。💪
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鉄骨加工業の全体像:発注〜建方までのロードマップ
「鉄骨加工って、結局なにをしているの?」——建物やプラント、倉庫、商業施設、学校、橋梁など、私たちの周囲に立つ“フレーム”を、図面どおりに安全・高品質・期日内で作り、現場で建てられる状態まで仕上げるのが鉄骨加工業の使命です。
本稿では、元請・設計・ファブ(鉄骨製作工場)・現場施工(建方)・検査機関など多くの関係者が連動する全体像を、やさしく・実務目線で解説します。初学者にも、現場担当の実務者にも「俯瞰地図」として役立つはずです。
1|プロジェクトの流れ(超要約)
1. 計画・設計:意匠・構造設計がBIM/CADで骨組みを定義。部材断面(H形鋼、溝形鋼、角形鋼管など)や材質(SS400、SN490 ほか)、接合方式(溶接・高力ボルト)を決定。
2. 見積・契約:ファブは図面・数量から積算し、加工費・材料費・運搬費・建方費・塗装費などを見積。コストとリスク(納期、仕様変更)を織り込みます。
3. 詳細設計(ショップ図):工作図・部品図・ボルトリスト・治具設計・材長取りを詰めます。Teklaなどの3DモデルからNCデータ(切断・孔あけ)を生成。
4. 材料調達:ミルシート(材質証明)付き鋼材を手配。入荷後、寸法・外観・ヒートNo.を確認し受け入れ検査。
5. 製作:切断→孔あけ→開先→けがき→組立→仮付→本溶接→歪取り→仕上げ→塗装→表示の順で進行。各工程で中間検査を行い、トレーサビリティを保持。⚙️
6. 出荷・運搬:積載計画(全長・重量・偏荷重)とラッシングを設計。道路使用や幅員、橋荷重もチェック。
7. 建方(現場組立):クレーン計画・揚重計画・玉掛け・高力ボルト本締め・現場溶接。仮ボルト→本締め→トルク確認→マーキングまで。
8. 検査・引渡し:寸法・通り・直角・レベル、超音波探傷(UT)、磁粉探傷(MT)などの非破壊検査、塗膜厚測定、是正・再検査を経て完了。✅
2|鉄骨“価値”のコア:QCDSE
• Q(品質):強度・剛性・靱性・寸法公差・溶接品質・塗装耐久・トレーサビリティ。
• C(コスト):材料歩留り、治具・段取り、ロット最適化、外注活用、再作業の削減がカギ。
• D(納期):上流での図面FIX、NC化による自動化、ボトルネック把握、二交替などの運用。⏱️
• S(安全):火災・感電・挟まれ・飛来・墜落のリスク管理。KY(危険予知)+5S+保護具。
• E(環境):前処理・塗装のVOC、研磨粉、端材リサイクル、電力削減、LCA/CO2管理。
3|コスト構造と“儲けどころ”
• 材料費が最大。材長取りと歩留り最適化、端材再利用で差が出る。
• 加工費は段取りとタクトタイム短縮、セット替えの削減で効く。
• 塗装費は仕様で上下。亜鉛リッチ、溶融亜鉛めっき、耐火被覆など要件の早期確定が重要。
• 物流費は積載効率・ルート・混載の工夫で最適化。
4|“手戻り”を防ぐ要点 ✍️
• 設計照合:工作図レビュー会を早めに。干渉・現場取合い・階段・手すり・ブレース・梁貫通をBIMで潰す。
• 品質条件の明確化:溶接WPS、許容欠陥、塗装仕様、検査手順、トルク管理を契約前に文書化。
• 変更管理:RFI(照会)→承認→履歴管理。口約束はNG。
5|現場との“いい関係”
• 揚重計画と建方順序を共有。先行部材・仮設材のマーキングを明確に。
• ボルト供給責任と工具校正の管理。レンチ校正記録は現場で提示できるように。
• 是正の即応:溶接肉盛り、座金追加、スチフナ追加など、手配と承認ルートを短く。
6|用語ミニ辞典
• WPS/PQR:溶接施工条件書と手順の適合性証明。
• UT/MT/PT:超音波・磁粉・浸透探傷の非破壊検査。
• F10T:高力ボルトの強度区分。仮→本締め→トルク確認。
• トレーサビリティ:ヒートNo.で材料→部品→製品→現場まで追跡。
7|まとめ ✅
鉄骨加工業は“製造業”であると同時に“建設業”でもあります。設計・製作・物流・建方・検査を一気通貫でデザインし、“QCDSE”の最適点を狙うことが勝ち筋です。次回は、工場ラインの1日を追いかけながら、実務のディテールに踏み込みます。
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私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。
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